糖尿病の始まり
糖尿病は紀元前15世紀のエジプトにて、パピルス文書の「尿がたくさん出てやせて、死んでしまう」という記録が最初と考えられています。
詳しい内容が記されたのは、約2000年前のギリシア時代に、『飲んでも飲んでもそれ以上に尿が出ていき、筋肉や骨までが尿に溶け出し、痩せ衰えて意識が無くなり、死んでしまう』 と、記録が残されているそうです。
古来から広く知られている、口の渇きと多尿を伴う病気を、水を吸っては出す『サイフォン』を意味するギリシア語のディアベテス(Diabetes)に見立てて、糖尿病を Diabetes と命名したのが、語源となっており、18世紀に尿が『甘い』事を見いだし、『甘い』を意味するメリトゥス(Mellitus)という形容詞がつけられ、Diabetes Mellitusとなって今日に至ります。
インドのアーユルヴェーダと呼ばれる古典医学書に、糖尿病は『金持ちのかかる病気で米、穀粉、砂糖の大食漢に起こる 口渇を伴い、口が甘くなる 尿に昆虫がたかる』などの記載があり、尿の特徴としては『ほとんど無色、無臭で沈殿物がなく、色も味もサトウキビのジュースのようである』と、そう述べられています。
糖尿病と同様に、尿が出続ける病気があり、最初は区別がつかなかったのですが、尿をなめた人によると、甘い尿と甘くない尿がある事が解り、『甘い』 という意味の Mellitus を付けたDiabetes Mellitus =糖尿病と、『味がしない』の意味を持つ Insipidus を付けた Diabetes Insipidus =尿崩症とに分けられました。
因みに、尿崩症には、中枢性尿崩症:脳下垂体などの障害により、抗利尿ホルモン(バソプレッシン)の分泌が低下するために起こるものと、腎性尿崩症:抗利尿ホルモン(バソプレッシン)の作用する腎臓が傷害を受けて起こるものが有ります。
糖尿病の発見
1815年 Chevreuil の研究により、尿を蒸発させて残った物が、ブドウ糖である事まで突き止めたのですが、糖尿病が糖質を主とする代謝異常とは、考えられなかった為、尿に排出された栄養素を食事で補う、摂食療法が主な治療方法とされていました。
しかし、1870年に起こった普仏戦争の際に、食物が配給制となった時、糖尿病患者の尿から糖尿が無くなって症状が改善した事に Bouchardat が気付き、食事制限療法を初めて良い結果を出したそうです。
1889年に,MeringaとMinkowskiが膵臓の摘出によって,犬が糖尿病になることを見出し、1921年にBantingとBestが犬の膵臓から血糖を低下させる物質の抽出に成功し、これをインスリンと名付けました。
この時から、糖尿病の治療は新しくなり、現代へと繋がってまいりました。
カイロプラクティック的な考え方
病院で医師に診て頂き、食事療法と運動療法で血糖値を抑え、薬を処方して様子を見る方法を、お勧めしております。
カイロプラクティックの場合は、骨格のズレが膵臓の神経エリアで起こり、膵臓の機能低下が原因である場合のみ、良くなります。
全く一般的ではありませんが、何をやってもダメだった場合は、とても良く効果が現れます。
私の若い頃は、糖尿病という病気は非常に怖い物で、そこから腎臓や眼など他の器官へも症状が発生し、友人や先輩の悩んでいる姿を、今も思い出すことが有ります。
現在は様々な治療方法があり、随分と余裕を持たれて、過ごされている方も多く、それはそれで良いと思いますが、お酒も飲んで好きに食べながら、自分の糖尿の様子を説明されると、何とも言えない気持ちになります。
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