まだ原因すら解明できてない、とても厄介な奴を知っておこう! 症状から見えてくるものをさがそう!
リウマチとは
関節リウマチ(Rheumatoid Arthritis)
関節炎の種類には100種以上ものがありますが、最も一般的なものの1つとして、関節リウマチが挙げられます。
日本のリウマチ患者さんの割合は、全人口の0.5~1.0%くらいで、おおよそ70万人から100万人といわれ、毎年約1万5000人位の方が発症しています。
リウマチが発症するメカニズムは未だ解っていませんが、生活習慣や遺伝的要因などによって、身体の免疫系が体内の様々な器官を異物とみなし、攻撃して炎症反応を引き起こします。
これが、関節を包んでいる滑膜の中で発生し、関節の内層および周囲の軟骨や靭帯といった組織に炎症反応を引き起こします。
関節リウマチは診断が難しい場合があり、時折の再発に伴って、中等度の症状が出る患者もいれば、数か月または数年後に症状が消えたり、症状が継続的に発生し、何年もの間絶え間なく痛みを感じる重度の関節リウマチの患者もいます。
これらの症状は徐々に進行しますが、最初は朝にこわばりを感じる程度で、気が付かない方も居られます。
しかし日によっては、こわばりが酷くて掴む事が出来ない、しかもそんな状態が1時間も続く、それで気が付くケースが多い様です。
一般的に用いられる、アメリカのリウマチ学会(ACR)の分類基準によると、下記7つのうち4つ以上当てはまれば、関節リウマチと診断されています。
ARA分類基準
朝のこわばり(1時間以上持続する朝のこわばりと関節症状)
多関節炎(3箇所以上の関節の腫れ)
手指の関節に発生する腫れ
対称性な関節の腫れ
リウマチ結節
リウマトイド因子の陽性
レントゲン検査による関節の所見
リウマチは高齢者だけが発症するイメージが有りますが、一般的には20歳頃から60歳くらいの間に現れ始め、幼児にも見られる場合があり、一般的に男性よりも女性に多いようです。
関節の炎症が繰り返されると、痛み、腫れ、変性の悪化を引き起こし、影響を受けた関節が時間の経過とともに悪化すると、可動性が失われたり関節が変形し、元に戻せない損傷を引き起こす可能性があります。
これは、関節にある滑膜細胞の炎症が進んで、軟骨の損傷と骨がびらんする事によって、関節その物が破壊されてしまい、骨と骨が直接接触する状態になるので、関節を動かす事が出来なくなってしまうからです。
また、関節が破壊される事による変形だけでなく、周囲の靭帯や筋肉と骨とをつなぐ腱に、炎症が及んでこれらも破壊されてしまうと、動かすことが出来なくなってしまいます。
自己免疫疾患による影響は、様々な形で現れますが、シェーグレン症候群もよく併発する症状で、涙腺や唾液腺にも炎症が及ぼし破壊され、涙が分泌されない極度のドライアイと唾液が分泌されないドライマウスになってしまいます。
なお、体内にある様々な器官に、炎症が見られた場合は、膠原病である場合が多く見られます。理由は、皮膚や内臓と言った様々な器官には、組織を構成させている物が膠原線維と呼ばれており、これらが炎症するからで、リウマチもこれらの一つだからです。
これらの事で共通する事は、自分の免疫機能が誤作動を起こし、自らの器官を攻撃していることなので、それを防ぐ方法が一番重要で大切なことなのです。